日本中が熱狂した、と言っていいかな、ラグビーワールドカップ。
正直始まる前は「コレ盛り上がるのか?」とかーなーりー懐疑的だった。
スポーツ好きなわたくしもラグビーはてんでルールを知らず、面白いと思えたこともなかった。
ところがふたを開けてみれば日本代表の大活躍で唐突にも思える大ブーム。
ジャージは売り切れ、CMもあわてて作ったようなラグビーを取り入れたアレコレを放送し、ビールは飛ぶように売れ、テレビは連日ラグビーニュースを流し、代表選手たちは一躍時の人に。
いやーホント節操なくてミーハーでいいよね日本人。
いうまでもなくわたしもその先頭で旗振ってるけどさ!
というわけで、大盛り上がりのラグビーW杯in日本大会も先日の決勝戦にてその全行程をつつがなく終了いたしました。
多くの試合をテレビ観戦して、おかげでだいぶルールを理解してきました。
うちではもともとアメリカンフットボールが好きで、毎年楽しみに観ています。
観ていくうちにアメフトとラグビーの違いがいろいろ浮き彫りになって面白かったので、いくつか書き出していきたいと思います。
・防具
まずだれでも気づく点として、アメフトは防具が必須です。
具体的にはヘルメット、ショルダーなど。
対するラグビーは防具類はつけていません。
これにより、ラグビーでは上半身へのタックルは禁止。
アメフトは上半身へのハードなヒットも可能になります。
アメフトはもともとラグビーやサッカーをもとにしてアメリカで独自に発展した「エンターテインメント性を押し出した」スポーツなので、ハードなタックルやスピード感などはラグビーのそれとは段違いと言っていいです。
ただし、今回W杯を見た感想としては、ラグビーもマジ激しいな。あぶないから防具つけようぜ。
・得点
ラグビーでは1トライ5点、コンバージョンキックは2点。
ペナルティゴール(キック)とドロップゴール(キック)はそれぞれ3点。
対するアメフトは1タッチダウン6点、ポイントアフタータッチダウン(エクストラポイント、トライフォーポイントなどとも言う)というキックは1点。
フィールドゴール(キック)で3点。
ほかにツーポイントコンバージョンとセーフティ、それぞれ2点というのがあるが説明が長くなるので点数だけのご紹介で勘弁。
この点数の微妙さが試合終盤になると大きく響いてきて、試合をぐっと面白くしてくれる。
ラグビーでおもしろいなと思ったルールはこのうちの「ドロップゴール」。
アメフトはワンプレーごとに流れが切れる、いわば「全プレーがセットプレー」なわけだが、ラグビーはボールがラインを割るか反則かがなければ流れが切れることはなく、つまり試合の流れの中でキックをしてもいいわけだ。
後述するがパスもキックで出すということで、アメフトでは足を使うことはまずないので、それがとても面白かった。
・パス
アメフトでは前方へのパス(フォワードパス)は一度だけ認められているため、QBという球を投げる役割の人がターゲットのレシーバーに向かってときに非常に長いパスを投げる。
いっぽうラグビーは前方へのパスは禁止。自分の立っている位置より後方へしかパスを投げられない。
しかしラグビーではキックパスというのがあり、これは前方へ蹴ったパスを味方が取っていいというもの。このルールがまたおもしろかった。
どちらのゲームもキックで押し合い陣取り合戦になるのだが、全体的にラグビーは球に翻弄される感が強かった。あの形状の球じゃ手より足のほうがコントロール難しいのは当たり前だから当然そうなる。
ほかにも
・プレイ人数
ラグビー15人(7人制もあり)・選手交代8人(ベンチ入り人数が23人)
アメフト11人・選手交代制限なし(攻撃・守備で全入れ替えなどが普通。それぞれのスペシャリストがいて出入りも自由)
・ボール
どちらも楕円形だがラグビーのほうが大きくて重い
アメフトのほうはちょっととんがってる(投げることが主になるため)
・試合時間
ラグビーは前半40分後半40分
アメフトは全4クォーター各15分
ラグビーは仮に試合中ロスタイムがあっても80分でかっちりノーサイド(試合終了)
アメフトは厳密に時計を止めて管理するため、試合時間はアメフトのほうが圧倒的に長い
などなど、まだまだ山ほど違いがあるのだが、さらに詳しく知りたい人はルールブック片手にそれぞれの試合を何試合も見ることをおすすめする。
見ればルールはだんだんわかってくるし、わかってくればなんておもしろい!
ラグビーもよかったけど、やっぱアメフトもおもしろいなー。
ともあれ南アフリカの優勝で幕を閉じたラグビーワールドカップ、想像以上に楽しめました。
この熱狂が一時的なものでなく、すこしでもラグビー人気の底上げにつながっていくといいですな。
流行りは残酷に冷めていくものですが、実際おもしろいもんはおもしろいしね。
そのおもしろさに気付く人が少しでも増えれば、人気爆発はしなくてもじゅうぶん成功と言えるでしょう。
個人的に今大会は南アフリカのデクラーク(金髪ロン毛)に尽きた。
あのサイズであのハッスルぶり、いやでも目に付く。
すべての選手の皆様お疲れさまでした。みんなかっこよかったぜ。
さあ次はアメフトだ。あっ、侍野球も見なくっちゃ。
連日楽しみに観れるスポーツがあるのって幸せです。