何度か書いているが我が家は食道楽。
ぶっちゃけて言えばわたしは絶望的味音痴だし、コンビニだってファミレスだっておいしいおいしいって食べられる生き物だが、はむぺむはそうもいかない。
彼はいい舌を持ってる。悲しいことに持っちゃってる。
先日、夕飯にからあげをリクエストされた際(はむぺむはからあげが大好物)。
何の気なしにいつも買っている銘柄鶏肉よりワンランク下の国産鶏肉を買った。
そのときには何も言われなかったのだが、数日後にまたからあげをリクエストされた。
「また?ついこないだ作ったばっかじゃん」
「こないだのからあげはあんまりだったからさ。肉自体も」
…!?
正直天然味音痴のわたしには衝撃だった。
夕飯時は120%晩酌付だし、からあげが揚がるころには結構酒も進んでるはず。
素材まんまの料理ならまだしも、しっかり味付けしたからあげなんてもんで、肉の良し悪しがそんなシビアにわかっちゃうもんかね。
しかも国産上級と輸入物ってんならバレるかもしれんが、ワンランク下がるとはいえどっちも国産に変わりはない。
値段だってそこまで大きく開きがあるってほどではない。
舌のたしかな人には、そんな微妙すぎるランクダウンもバレちゃうんだな…
自分自身のおうちでの料理はもちろん、飲食店勤務の身としてはなかなかゾッとする経験でした。
んでまあ、そんな味にうるさいはむぺむと行く外食は、毎度店選びが難航します。
単純に金さえ出せばいいものが食えるかっていうとそういう問題でもなく。
いやたしかに高いものは相応においしいのだけど、「外食」ってなると当然味だけでなくさまざまな要素が関連してくるもので。
お店の場所、雰囲気、設備、値段、客層、その他もろもろ…
その日は当初ホルモン焼きのお店を目指して車を走らせていたのだけど、肝心のお店はお客さんも多くガヤガヤした感じでちょっとその時の気持ちに合わず。
はむぺむがときどき通りがかりに気になっていたというこじんまりした個人でやってる感じのお寿司屋さんを選んだ。
わたしたちのほかにお客はだれもいなかった。カウンターに座って店主と談笑しながら食事。
お通し
なんだったか忘れたが白身とヤリイカの握り
お吸い物
自家製からすみ、これは絶品!どこへ出しても恥ずかしくない出来。
はむぺむがめっちゃ気に入ってた。これのためにまた行きたい。
からすみの話↓
これなんだっけか。確かふぐではなかったと思うんだが。
わたしはトロ派ですがはむぺむは赤身派。
シメに何かと所望したら鉄火を巻いてくれた。
さすがお寿司屋さんというかそういうセンス大好き。
絶品揃い、ってほどではなかったけどトータルで悪くはなかった。
ノーゲスだったおかげで貸切状態でつきっきりで面倒見てもらえたから、それが大きく影響してるとは思うけど、贔屓目抜きにして「からすみ」はすばらしくよい品だった。
たとえば「誰かを連れて行ってあげたい店」として選ぶなら悪くない。
ただし貸切状態なら、って話。
個人でやってるお店ってのは例外なく混み合ってくると手が回らなくなって相当長い時間おっぽらかされる羽目になるしね。
お値段もお世辞にも安いとは言えない。日常使い、行きつけにするには高級過ぎる。
家からも近くないし駐車場も狭い。
あらを探せばキリはない。
飲食店ってのは実に実にどこもかしこも「帯に短し襷に長し」なんだよねー。
そうは言っても、及第点以上のお店に出会った時の喜びは何にも代えがたいものがあり。
食道楽の飽くなき日々はこれからも続くわけです。