大宮は氷川参道の入口に「三神料理」ののぼりを掲げたお店があります。
三神料理っていったい何のこと?と気になって調べたら、そのお店の情報ばかりがあがってきました。
お店側で考えたキャッチフレーズなのかもしれません。
三神料理とは鯉、すっぽん、鰻のこと。
鯉は育てば龍になり、水神様に。
すっぽんは池の守り神。
そして鰻はそれ自体祀られている神社もある、川の神。
そんなお店が「かのうや」。
先日、閉店間際の時間に行ってまいりました。
氷川参道入口という立地のせいか、ランチタイムはいつ見かけてもえらく混んでいる印象でしたが、夜遅かったこともあり、どうやらわたしたちが最後に入店した客。
完全貸切。
やけにフレンドリーなスタッフさんと楽しいやりとりをしながら、三神料理とおススメの日本酒に舌鼓を打ちました。
それほど空腹ではなかったので料理は控えめ。
うなぎの串盛り。どれがどれだったか忘れたが、身、皮、かぶと、くりから、だったかな。
かなり丁寧な処理がされていて、特に皮とくりからはメチャクチャ美味でした。
ちなみにくりからの漢字表記は「倶利伽羅」。
うなぎを捌いたときに出た切れ端を巻きつける品で、そのさまを竜の巻きついた降魔の剣に見立ててそういう名をつけたそうで、うなぎやでは扱っている店が多いです。
1本300円~400円くらいの価格帯。
そしてすっぽん鍋。
コラーゲンたっぷりで翌日にはお肌ぷるぷるですよ!とはスタッフさんの言。
こちらは1人前2300円。
2人前頼もうと思ったら鍋がふたつになるみたいな話で、結局1人前に。
スタッフさんいわく「このメニューが出るのレアなんですよ」。
宴会以外でお酒を飲みにこの店に来る客自体、少ないんだろうな。
大変おいしかったです。
いただいた品数は少なかったけど、行き届いたもてなしと上質な料理とで満腹以上に心が満たされました。
コース料理と個室の客席が充実しているようで、夜は宴会メインのお店なのかも。
駅近の最上級立地だし、駐車場も完備。
客室には離れもあって、そちらは部屋5000円で貸切が可能だそう。
人をもてなすにはいいかもしれません。
もともと山側とはいえ一応神奈川出身のわたしにとって、お魚のごちそうといえば海鮮と相場は決まっている。
こう言ってはアレだけど、川魚料理は一段落ち、海の幸が届かない場所での代替料理、というふうに感じていた部分は多い。
でも、ちゃんと川の幸でもヒトを幸福にする料理はあるもんだね。
いやたしかにもともとはそうだったのかもしれないけど、工夫を重ねるとそれを凌駕するものだって作ることができる。
ヒトの知恵と工夫ってのはすごいもんだね。
なんてなことを感じさせてもらいました。
ここは再訪、絶対あるな。