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【ナンダコレ】通りすがりのイタリア人がうちにやってきて深夜にドタバタ殴り合いをした話

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飲んでいる酒が切れると買い出しに行くのは通常わたしの役目なのだが、その日は実に珍しく「一緒に買いに行こう」とはむぺむがお供してくれた。

 

最寄りのドラッグストアで酒とつまみを物色していると、碧眼金髪の外人男性が視界に入った。

もはや外国人が珍しいご時世ではないが、都会とは言いがたい微妙な場所に位置するドラッグストアで深夜カゴを持ってうろつく外国人はやはり少々異質ではある。少なくとも人目は惹く。

 

 

はむぺむは「酒呑めば皆友達」だと思っている生き物だ。酒さえあれば宇宙人とだって仲良くなれるとたぶん本気で思っている。

そしてわたしも基本、誰とでも仲良くなれる自信はある。ただわたしに関しては「言葉が通じさえすれば」という前提付だが。

 

 

www.hampemtarutaru.com

 

 

レジでわたしたちの前に並んだその彼のリュックが開いているのを目ざとく見つけたはむぺむが声をかけた。

胸のイタリアカラーのアクセサリーを見てイタリア系なのかと了解した。

彼はカタコトの日本語で応対。

はむぺむはとっくにできあがっているのでさらにちょっかいを出す。

 

そうこうしているうちになぜかボクシングの話になった。

どうやらイタリア人はボクシングが大好きのよう。

我々夫婦は格闘技全般好きなので、ちょうど先日行われた村田×ブランダムラ戦の話で盛り上がる。

そういえばブランダムラはイタリア人か。イタリア人は何度もファイティングポーズを取りながら「ブランダムーラ!」と連発していた。

発音が見事過ぎてわたしには「ランドムーア」にしか聞こえず、いまググったら全然引っかからないで焦った。

 


2018.4.15 村田諒太初防衛戦 村田vsブランダムラ in 横浜アリーナ 試合前煽りV〜入場

 

 

はむぺむは嬉しそうに「呼ぼうか。呼んでいい?」とわたしの顔を見る。

家散らかってるし、言葉が通じない一抹の不安はあったが二つ返事でOKした。

「ヘイ、カモナマイハウス!」

イタリア人の方もすでに多少お酒も召していたのだろう。それともイタリア人にとってはそんなの茶飯事なのかほぼ即答だった。

「OK!」

 

店に舞い戻ってイタリア人の所望するギネスビールとはむぺむ用の日本酒を購って、イタリア人を伴って帰宅。

さーなんかおかしなことになった。

 

 

イタリア人はジョルジュと名乗った。

いや、名乗ったかどうかもはやわからないが気が付いたらはむぺむがそう呼んでいたので以降イタリア人はジョルジュとする。

 

聞けば奥さんが日本人だったそうで、数年前に病気で亡くなったと語っていた。

なるほどそれでしゃべるほうはそこそこだけど日本語の聞き取り能力が高いんだな。

英語での会話を試みるが、わたしたちもカタコトだしジョルジュのほうもあんまり英語は好きではないようで、酒が進むほどイタリア語でしゃべりまくってた。

わかんねーっつーの。

 

そもそもちゃんとお互いの意を汲み取れているかすら不安だが、彼の言を信用するなら若い頃ボクシングを「仕事で」やっていた時期があったそうな。

ニュアンスで解釈すればたぶんプロボクサーのライセンス持ってたんだ、みたいなことなのかな。

たしかに小柄だが50歳とは思えない締まったいい体をしていた。

プロだったかどうかはさておき、ボクシングへの愛と情熱は理解できた。

 

そしてはむぺむは格闘技いっさいやったことはないが大好き。

生まれ持った頑強な体を若い頃に鍛えていたこともあって、体躯はかなりご立派。

酒が進むとふたりはスパーリングをおっぱじめた。

 

最初はじゃれ合う程度なので笑って見ていたが、酒が進んで熱が上がると見境なくなってくる。

そのうちふたりとも服を脱ぎだした。

さすがに経験者、ジョルジュのパンチは小柄ながら威力があるのは素人目にもよくわかる。

そしてはむぺむはなんといってもウェイトがあるので、つかまえちまえば圧倒的。

っていうかお前ら室内で深夜にノーグローブでそんな暴れんな。

実際からだじゅうあざだらけだったし。拳も傷んでたし。

 

 

飲んでは殴り合い、抱き合い、また飲んでは殴り合う。

ナンダコレ。

お互いの怪我がものすごく心配だったが、もうなんか笑いが止まらなかった。

 

ちょうどよかったのでとっておきのドンペリキャビア開封

せっかくいただいたけどなかなか機会がなかったしね。

 

www.hampemtarutaru.com

 

 

 

ちなみにコレ、はむぺむは超お気に入りなんだけど、ジョルジュの口には合わなかったようだ。

花瑠&花星(おいる&おいすたー)牡蠣のオイル漬け (2個セット)

花瑠&花星(おいる&おいすたー)牡蠣のオイル漬け (2個セット)

 

 

 ジョルジュは最後のほうもはやほぼイタリア語しか発さなくなっていたが、そしてもちろんわたしらにはそれはまったくわからないはずなんだが。

はむぺむとはなにかしらわかりあっていたようだ。男の世界ってやつかね。

拳を合わせたもの同士にしかわからないっていうとなんかロマンがあっていいが、いわゆるボディランゲージはリスクもでかいなあ。

 

それでも要所要所で英語を架け橋にして、それなりの意思の疎通ははかれていた。

ジョルジュはしきりに「今日呼んでくれたから次はウチに来てね」みたいなことを言う。

日本の家にって意味だと思ったら、イタリアに来いって話らしい。

もしくは彼はブルガリアにも家があるそうで、なかでもキュステンディルという街は温泉もあって最高なのだと何度も何度も語った。

 

www.tripadvisor.jp

 

なんでもおじいちゃんがブルガリア人だそうで、ジョルジュはブルガリア語とチェコ語もできるんだそうな。

文化レベルの低いわたしにはもう挨拶すらわからんよ。

「コトオーシュー!」(琴欧洲)も嬉しそうに連呼してたな。

 

 

さすがに愛国心は強く、アメリカとフランスは嫌いだと言っていた。

政治的な話はカタコトで酒飲んでじゃ危険すぎるので深く語ってはいないが、例の日独伊の影響もあって日本とドイツは好きだと語った。

その際彼が、「ヒトラームッソリーニヒロヒト」と言うのを聞いて日本人としてはなんだかビックリしたものだ。

わたしらにとっては天皇だけど、外国人にとってはヒロヒトなんだね。たしかに言われてみりゃ当然なんだけど、ものすごい違和感はあった。

日本人じゃうっかりすると天皇の「名前」を知ってる人自体少なかったりするんじゃないか。天皇天皇だもんな。

文化の違いというか擦り込み思い込みって怖いもんだね。

(自分用メモ書き:満州についてはエコノミックを引き揚げたと認識している)

 

 

その後もカンツォーネをふたり揃って熱唱したり、また思い出したようにドタバタ殴りあって夜も更けて行きましたとさ。

 


Le più belle Canzoni Italiane degli Anni 80 - Volume 1

 

すんごい楽しかったけど、すんごいヘンな夜だった。

 

現在日本で何をしているのかは聞きそびれてしまったが(過去にはオペラで使う靴を作っていたこともあると話していた)、ジョルジュは6月に帰ると言っていた。

帰る先がイタリアなのかブルガリアなのかもわからない。

一応連絡先の交換はしたが、この先彼とまた会う確率は限りなく低いだろう。

 

でも、こういうのってなんかいい。

国際交流でもなく、友達づきあいでもなく、ほんとに通りすがりの一期一会。

人間対人間。いやひょっとすると人間でさえないかな、生き物対生き物。

 

 

後日はむぺむの体には痛々しいあざがあちこちに。

楽しい夜の代償ですな。ジョルジュはだいじょうぶだったろうか。

 

 

ジョルジュの首にさがっていたイタリアカラーのアクセサリーはいつのまにかはむぺむの首に移っていた。

 

大事なものなんだろうから返しなよと言うと「アミーゴ!」

 

友情のあかしとして巻き上げいただいたようだ。

 

 

Grazie!(←かぶれてみた

 

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