美容院はあまり好きでない。
好きでないが、30代中盤くらいからはかなり白髪が目立つようになり、自分で染めていろいろヒドイ目にあったので(ヘタクソすぎ)、以来あきらめて定期的に通うようになった。
もともと美容院ジプシーの性質で、白髪が気にならなかった頃は平気で2年とか行かない人種だったのもあり、なかなか行きつけができなかった。
長く行かないと行きにくくなるし、飽きるし。
それでもいまの住処に居を移してからはずっと同じところへ通っていた。かれこれ5年くらいは行ってただろうか。
自分より少し年上の女性が担当してくれていて、最初の印象こそ微妙だったが慣れるとラクで、わたしの勤めていた店に飯を食いに来てくれたり、それなり交流はあった。
だが1年くらい前かな、その人の旦那さんが亡くなってから少しずつ行きづらくなってきた。
お店の屋号も変わり、店の雰囲気も彼女も変わり、あまり居心地がよくなくなり。
そのうちにとうとう彼女が店を移籍したらしい。
らしい、というのはその後店に行った時に聞かされたから。
移籍先は電車に乗らねば行けない場所で、彼女についてそこまで通う気はなかった。
彼女とはそれきりになってしまったわけだが、店ってのはそういうもんだ、仕方ない。
それでも新屋号の会社から若手の店長が派遣されてきて、その彼が若いながらがんばっていたのでもう少し通おうと思って続けていた。
ところへコロナ。
いつもなら長くても3ヵ月空けずに行っていたが、今回は5カ月近く我慢することになった。
やむなく自分で染めていたが、いわゆる白髪染めはもうコリゴリなので使ったのはカラートリートメントってやつ。
仕上がりは美容院に比べるべくもないが、単に白髪を目立たなくなするってだけの用途なら意外なほどじゅうぶん役を成してくれた。
使ったのはたしかコレ
緊急事態宣言解除を受け、ようやく美容院に行こうという段になって、行きつけの店に電話をしたが誰も出ない。
どうしたんだろ?
まぁ、どうしてもそこじゃないといけないわけじゃないし、今回は店を変えてみるか。
新しく近所の店を調べてよさげな店に電話をかけると、2軒目でヒット。
1軒目は向こう1週間くらい予約がいっぱいとのことで諦めた。
新しい店ではまた自分について少なからず伝えねばならず、それが面倒でならない。
と言っても条件にうるさいタイプでは全然ない。
むしろ、どれだけ無頓着かってことをわかってもらわねばならない。
マッサージとかもされたくないし、シャンプーだのコンディショナーだのの押し売りを受けるのもまっぴらだ。
というわけで四方山話のついでに、自分は髪をはじめ容姿全般無頓着、興味がないのだという意味のことを語ったところ。
「あー、山とか…?」
…うん、わかるよ、わかるけどさ!
たぶん登山とかそういう趣味を持ってるから容姿に頓着がないんだね、みたいな意味のことを言いたかったんだよね?
もうちょっとなんとかならないか、マジで!
もうプルプルしちゃってツッコんでいいやら笑っていいやらこっちが混乱したわ。
仕上がりは非常に不満だったので次はまたべつの店に行きます。
ちなみに、電話に出なかった行きつけは閉店してました。マジか…
あぁ、またこういうやりとりせにゃならんのか。めんどくせえなあ。
早く行きつけ見つけて落ち着きたいっす。
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