愛車(ママチャリ)君はもう結構ボロボロのエンジ色。
前カゴなんざ、なんべんもぶつかってすっ転んでるためにカタチが歪みまくっている。
それでもいまだどこへ行くにも世話になりっぱなしのナイスな相棒だ。
数年前のことだがお買いもの後、カゴに荷物を入れ、その上におおいかぶさるようにしてひと息ついた。
当時土地勘がまだまだあやしかったので、その体勢のまましばし携帯の地図を眺める。
さて出発するか…と鍵を差し込もうとすると、アレ? このチャリわたしのじゃないじゃん。
2台隣に愛車君。
色こそ一緒だが、よく見ればまだ新しくてキレイなチャリだ。
カゴもちゃんとした形でひとまわり大きい。
どうりで荷物がやけにすんなり入ると思ったよ。
ぐるりとまわりを見回してからこそこそ荷物を取り出して、2台むこうの愛車君のカゴに押し込んだ。
ハズカシイことこのうえないが、それ以上に愛車君がわたしを責めてる気がしていたたまれなかったさ。
恋人を人違いして抱きつくのと感覚一緒だからな… スマン、反省してる。