ペンは剣よりも強しなんてよく言うが、言葉は凶器そのものだ。
便利なツールであることは間違いない。
必要事項の伝達だけにとどまらず、自分の気持ちを相手に伝えたり、相手の気持ちを汲み取ることもできる。
人間やっていく上では便利以前に必須。ないと成り立たないとさえいえる。
使い方によっては誰かに何かを強いたり、誰かの行動を制限したりすることさえ可能だ。
暴力的に振るおうと思えば人を死に至らしめることさえできる。
ネットの世界がそれを証明しているといえるだろう。
ところで、わたしは社交的であると言ってはばからないが、それは言葉を使うのがうまいわけではけしてないと自覚している。
わたしの社交性というのは大前提として自分さえよければあとはどうでもいい、という至極わがまま全開の精神がある。
それがゆえに使う武器のセレクトに気を使わなくていいし、だからこそスピード感を維持しつつ先方の懐にやすやす入れるというメリットが働く。
どういうことかというと。
目の前にでかくて分厚いブロック塀があるとしよう。
この塀をどうしたいかによって選ぶ武器は変わってくる。
タガネやグラインダーを使ってコツコツはつっていくか、電動ハンマーでゴンゴン叩いて崩していくか、それは今後そのブロック塀とどうやって付き合っていく気かによる。
なんなら触らない人も多くいるだろう。なまじ触って壊れたり、自分のほうに倒れ掛かってこられても困るし。見ないふりをするのが吉ってことも往々にしてあるだろう。
わたしはこういうとき、迷わずいちばんデカい破壊力抜群の100tハンマーを選ぶ。
どうなろうが知ったこっちゃない。目の前の塀をどうすりゃいちばん手っ取り早く排除できるかにしか興味がないから。
つまり、相手とのその後の関係を慮らないから強いカードを切れる、わけだ。
結果的にそれで強い武器に耐えてくれたり、より強い武器で応戦してくれたり、あるいはのれんに腕押しじゃないが攻撃を受けてもなんも感じず(感じないふりをしてるのかどうかはわからん)平然としていられる人たちだけが、たぶんわたしのまわりにはいるのだろう。
それが無理な人も大勢いるだろうから、そういう人は静かにわたしの元を去っていくのだろう。
まぁ去れない立場の方々(身内とか職場とか)には多少申し訳なく思うが、イヤなら拒絶してくれればそれ以上攻撃はしない。
もともと他人に興味があってそうしてるわけでは全然ないし。
相手が誰であろうがかまわず勇猛果敢に飛びかかっていく猿、のように見えるかもしれないが、いや実際猿ではあるんだが。
それは相手がどうなってもかまわない、あるいは相手との関係がどうなってもかまわない、という精神に基づいた暴力的行為だと思う。
相手がどうなってもかまわない、というのは少し言い過ぎで、さすがに直接的に相手を傷つけるようなことは言わない。そこは一応常識的感覚は持ち合わせている(あくまで自分基準)。
でも、相手との関係がどうなってもかまわない、という感覚は正直常日頃誰に対しても持っている。
わたしが嫌いならそう言ってくれ。そしたらもう関わらないから。
イヤじゃないなら付き合ってくれ。付き合ってくれてありがとう。
くらいのスタンス。
なんでこんな話をしてるかというと、わたし自分でもビックリするくらいはむぺむに対してだけは武器の選定に毎回毎回ものすごい悩んでるから。
手持ちの武器を全部を並べてあれこれ手に取って何時間も悩んだ挙句、結局振るわずに黙って過ごす、なんてことも多々ある。
外ではいっさいの躊躇なく最強の武器を選んで振るいまくるのに、家じゃ最小限の伝達事項すら伝える言葉のセレクトに常に頭を悩ませている。
自分がいかにはむぺむとの関係性を保つために気を使っているのか、もとい、彼との関係性を損なうことを恐れているのかがよくわかる。
それで武器の選定を間違ったからと言って彼の心が離れていくわけでもなけりゃ嫌われるわけでももちろんない。
なのにこっちが勝手にあーでもないこーでもないと悩んで胸を痛めている。
とても滑稽だが、普通の人はみんな誰に対しても多かれ少なかれそういう気持ちを持っているのだと改めて気づかされる。
つまり、それだけ言葉というのは暴力的とさえいえる攻撃力を持っている、ことの証明でもある。
言葉は凶器なのだ。
社交的という看板のもとに強力な武器を縦横無尽に振るいまくるわたしが言うセリフでもないが、そういう人と対峙したときにははっきりと言ったほうがいい。
「踏み込んでこないでくれ」と。
社交的な自分を売りにしているやつはわたしを筆頭にたいてい鈍くて無神経だ。
明確な拒絶を受けなければわからない。いつまでだって同じことを繰り返すだろう。
外では暴れん坊のわたしも家ではビクビク武器を選ぶ。
それでもときどきブチ切れると、見境なく手あたり次第に武器を手にして彼に投げつけるようなこともある。
そしてそういうとき、もれなく倍返しで立ち直れないほど強烈な言葉の暴力をいただくわけで。
なかなかの深手を負う。
自分よりはるかに攻撃力の高い人間に襲い掛かっていくときは、相応の覚悟が必要です。
ってなんの話だコレ。
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