奴隷とメイドは似て異なる~意思のありか

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ここんとこ生活がぐちゃぐちゃ。

曜日も時間もメチャクチャで、1日中何も食わなかったり、土曜の深夜に弁当を作ったり、月曜の明け方にカップめんを食ったりしている。

当然睡眠もわけわからない感じで取ってる。それでもはむぺむに比べればはるかにたくさん寝ているとは思うが。

 

はむぺむがお仕事アホみたいに大変なので、それに振り回されて生活が乱れているのだ。

 

うちは子供がいない関係もあって、とにかくはむぺむが生活の中心。

わたしは彼が望めば何時だろうがどこへだろうが馳せ参じるし、能力が足りる限りはどんなサポートだってする(できることのほうが少ないが)。

それはべつにわたしが出来た妻だから、とかでなく、それがわたしの「仕事」だと自身で思っているからだ。

わたしの仕事は厳密には「専業主婦」ではなく「はむぺむ専用秘書」あるいは「はむぺむ専用メイド」。

 

文字通り何でもするし拒否権は基本ない。

仮に「いやだ」と言っても「なぜいやなのか」を説明せねばならんし、説明したところで秒で説得されて納得しちゃうのがオチ。

仕事のサポートからパシリの用までなんでもこなす。30センチ先のリモコンすらわたしが取る。

傍から見ると体のいい「奴隷」に見えるのかもしれない。

 

よく夫婦関係の悩みや愚痴で聞かれるのはこういうのすごく多い。

つまり「妻」という立場の女性が「自分は家政婦のようだ」「奴隷のようだ」と生き方に真剣に悩むってやつ。

 

そりゃそうだ。妻やら母やら家庭を仕事場にする人は、ものすごく孤独で誰にも評価されない。

どんなにがんばっても誰が認めてくれるわけじゃない。給料という目に見える報酬があるわけでもない。

休みらしい休みなんてない。家族の誰かが家にいる限りその時間はずっと「仕事」に該当すると言ってもいい。

 


母の日の感動動画。365日24時間休みなしで働く仕事の面接とは?

 

自己犠牲は美しいしそれで当人が大丈夫なら問題はないが、誰しもがそんなに割り切って自分を押し殺して母業妻業に邁進できるわけではない。

 

わたしはよそと比較するとかなりのびのび暮らさせてもらっていると思うが、そんな恵まれた立場でさえ時々、毎日毎日毎日毎日果てしなく続く家事にふと嫌気がさすことはある。

シャツ1枚洗うのも、皿1枚洗うのも、生きてる限りずーーーーっと続くんだもんな…

まあそれは別に家族がいようがいまいがずっと続くものではあるんだけど。

 

うちでは結婚するときにわたしが家庭に入った。

別に仕事辞めろと言われたわけでもなかったと記憶しているが、至極自然にそうなった。以来わたしは空き時間で半分遊びに行ってるようなパートやバイト程度でしか社会に出ていない。

そうなった背景には彼の持ってる思想がある。

 

彼曰く「家庭生活は役割分担。俺がオフェンスでお前がディフェンス」。

 

これだけでわたしはものすごく納得した。

そのかわり彼は「誰の稼ぎで食えてる」みたいな発言は絶対絶対しない。

彼の稼ぎの半分はわたしのものだと、ふたりで稼いだお給料だと常に言ってくれている。

簡単そうでなかなか言えない台詞だ。こういう思考をブレずにずっと持ち続けている彼をわたしは心から尊敬している。

 

 

最後に、ネットユーザーなら知ってる人も多いかもしれないがひとつ漫画を紹介したい。

 

まおゆう魔王勇者「この我のものとなれ、勇者よ」「断る!」

まおゆう魔王勇者 「この我のものとなれ、勇者よ」「断る!」(1) (角川コミックス・エース)

 

 手元にないのでうろ覚えでスマンが、この漫画の中に出てくるメイドがいいことを言っていた。

メイドという仕事を選んで誇りを持ってやっている。

奴隷という立場の人とやっていることの内容は全然変わらなくても、わたしは自分の意思で選んでやっているから苦しくも辛くもない。

そしてそれこそが人間である証である

 

みたいなこと。

 

まさにそれだ。

わたしははむぺむのメイドを「自分で選択して」大喜びでやっている。

無理強いされてイヤイヤ絶望的な気持ちでやらされている奴隷とはまるで違うものだ。

どんだけ振り回されようと、それはわたしの望んだことなのだ。

 

と、自分に言い聞かせるだけでものごとは違って見えてくるものだぜってお話でした。

 

 

…でも、本音を言えばたまには二匹揃ってゆっくり休みたいな。

いつまで続く激務期間、ただただ彼の体だけが心配です。

 

 

*後日書いた続き記事はこちら

 

www.hampemtarutaru.com

 

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