TOP絵は使い回しのカット的落書きで、本文は過去ログから手を入れずそのまま移植。
だいぶ昔に書いたものなのでいろいろヒドイですが薄目でお読みくだされば幸いです。
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カイダンが苦手だ。
イヤ、お菊さんは大丈夫。ブッシュさんも大丈夫。あっちの階段のほうだ。
学校でも駅でもいまや階段ナシというのは考えられない。ほんの百年前まで長屋ばっかだった日本も進化したものだ。
バベルおったてて神の怒りを買う日も近い。
どこの階段を昇り降りするときも、アタシは手すりに片手をかけていないと不安でしょうがない。空間把握能力に乏しいというか、単に運動神経がないというか、踏み外すのがこわい。
よく授業中に居眠りして、ガクっとなるときって階段踏み外す夢を見てる、と言う。
実際に踏み外した時もそうだが、あの瞬間ってのは脳味噌だけエアポケットに置いてきたようなジェットコースターから放り出されたような独特のイヤな感覚になる。
まあ誰もが1回くらい経験あるだろ、酔っ払って階段転げ落ちたこと。
アタシはしらふでも落ちる。
階段の途中で階段のことを考えると急に足が硬直するのだ。
踏み外して背中が冷たくなるのは日常茶飯事である。
人生踏み外さなかっただけ良しとするか。