初夏の豪雨の夕暮れ時、帰宅したはむぺむがなにやらビニール袋を差し出してきた。
「どうかなと思うんだけど…」
おみやげでもなさそうだし、なんだか珍しく歯切れが悪い。
袋を開けると、ドロドロに薄汚れた黒猫のぬいぐるみ。
左目は取れてなくなっていて、見るも無残な姿だ。
「サービスエリアでさ、踏まれたり蹴られたりしたみたいで、どしゃ降りで、もうすぐ清掃のおっさんに片づけられちゃいそうなすんでのところで保護したんだ」
誰かが気付かずに落としたのだろう。
見る人が見れば小汚いゴミだろうし、そんなものを拾ってくるなんて信じられないって人も世の中には結構いるのかもしれない。
だけど、ああだけど。
わたしはきみのそういうところが大大大大好きなのだよーーーーー!!!
洗面器で丁寧に丁寧に湯を使い、数日干して日光浴ですっかりきれいになりました。
調べたらだいぶ前に少し流行ったキャラクターらしく、そこから「にゃんぱ」と名付けて我が家の一員となりました。
それから数日後、車の中で見つけた!と小さなボタンのようなものを差し出す彼。
なんと、にゃんぱのなくなったと思っていた左目パーツ。
きっと拾った保護した時に取れちゃったんだね。
術式アロンアルファで無事完治。さらにかわいくなりました。
ヒトでもモノでも、縁を大事にするはむぺむ。
自分の価値観をいつも真ん中に持ってて、どんな小さなものへも慈悲の心を惜しまない、そんな彼が大好きです、というおはなし。
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1か月なんてあっという間に過ぎすぎる。
相変わらず書きたいことがうず高く、でもパソコンなんて今日まで一度も開かず。
夏休みは長い連休を取ってどこへも行かず究極まで自宅リゾートを楽しみ(彼は半分くらい体調不良&自宅作業)、五輪と高校野球を堪能し、読みたい本を読んで、食べたいものを(おもに出前で)食べて、寝たいときに寝て、過充電ってくらいゆっくりしました。
明日からまた仕事。日常が戻ってくるのも嫌ではないけど、確実になまってる色々。