一瞬の判断が明暗を分ける

 

月日の流れがアホみたいに早い!

やりたいこともやるべきことも山積みなのにおかまいなしにずんすか時が過ぎてゆく。

 

相変わらず書きたいこと満載なんですが今日は表題のお話を。

 

とある休日、早朝からはむぺむとお出かけ。

電車乗って地下鉄乗ってあちこち歩いてあれこれ食べて、毎度おなじみノープランの思い付き思い立ち出たとこ勝負の都内散歩。

ぶらぶら歩いている途中にちょうどバス停にバスがやってきたので飛び乗った。

 

後部の二人掛け席に座ろうと走り出した車内を進んでいくと、座席にポツンとスマホが置かれていた。

たった今降りただれかの忘れ物だ!

 

あっ、と思ったその瞬間に、はむぺむはもう叫んでいた。

「運転手さん、ストップ!」

 

発進したばかりのバスを運転手さんがすぐ反応して停めてくれた。

わたしはあわあわしながら運転手さんとほかの乗客に「今降りたお客さんがスマホを忘れて…」としどろもどろな説明。

彼はスマホを手に運転手さんが開けてくれた後部の扉から身を乗り出しデカい声で

「今降りた人、スマホ忘れてるよー!」

 

幸いにも旅行客のひとりがすぐに気づき、無事に引き渡すことができた。

我々は座席に戻り、運転手さんとほかの乗客に「ありがとうございました」と告げ何事もなかったかのように発車。

この一連の出来事でわたしはますます彼に惚れなおした。

 

 

惚れなおした要因はこうだ。

もし発見したのが自分だったらどうするか。

もう走り出してしまっているし、諦めて運転手さんに託すか交番に届けるかの選択になるだろう。

運転手さんに託せば彼は余計な仕事をひとつ背負いこむことになる。会社に持ち帰って保管となれば会社の人たちにも言うまでもなく手間と負担がかかる。

交番へ行くとなれば我々にも余計な手間だ。警官だって暇じゃない。

何より旅行者本人が、スマホがないとなればそれを発見するまで旅を楽しむどころじゃなかろう。

これだけのマイナス要素を、彼が一瞬のうちに発した「運転手さん、ストップ!」が食い止めたわけだ。

 

こういう瞬時の判断って本当に難しいし勇気が要る。

彼にとってはあまりに普通のことのようで「スマホがないと旅行楽しめないもんね」と語っていた。

いや、そうなんだけどそういうことじゃなくて。

時々こういう動きをする彼に、瞬時の判断の難しさを説くもまるでご理解いただけない。

「困ってる人がいたら助けるのは別に普通だろ」。

うん、だからそうなんだけどね。

「ああでも、そういう場面でなにかできなかったら自分があとあとまで「~しとけばよかった」って思うだろうし、それがいやだからやってる、つまり、自分のためなのかもな」

そういうとこ、そういうとこだぞ!カッコイイ!(←アホ

 

 

一瞬の判断が明暗を分けるなんて場面に遭遇する機会自体はそれほどないだろうし、ないほうがいいけども。

運良く、あるいは運悪く、そういう場面に出会ってしまった時には、のちの自分が後悔しない行動を瞬時に選択できるように生きていきたいな、と思った休日でした。

 

 

…ん、でも、そのために必要な日々の心がけって、何だろね?

チキンなわたしは多少の覚悟をもってしても、なかなかそんな域に達するのは難しそうです。

精進精進。

 

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