相変わらず書きたいことがたくさんたまりすぎてて、なハズなのだが、最近はその書きたいことさえ思い出せなくなってきている。
気になったアレコレをメモしておくことさえ億劫になってきたのがその理由。
ただ流れて行ってしまう。
非常によくない傾向だ。人はこうして億劫がり、面倒がり、そして気にしなくなり、いつしか全部忘れていく。
年齢を重ねると鈍感になっていくのは、ある意味では快適に生きる秘訣なのかもしれないが、引き換えにいろんなものを失ってしまうことがよくわかる。
もっともそれは年齢のせいではなく、単にわたしが基本的にサボり体質なだけかもしれん。
てめえの尻を叩けるのはてめえだけ。もうちょっといろいろがんばらねばな。
こうしてブログを書くのもそんなリハビリ的一環ってことで。
雨が苦手だ。
出かけなくていい日に室内で聞く雨音は最高だが、ひとたび出かけるとなると、移動手段をチャリに設定しているわたしにとっては最大の敵になる。
現在のお勤め先では車停め放題なのだから車で出勤すりゃ万事解決、なのだが、どうもそうならない。
もともと車の運転がさほど好きでないというのもあるにはあるが、それよりもはるかに大きい比重を占める理由として「車で出勤すると気持ちが作れない」。
なんかスポーツ選手みたいなこと言ってるが、これ実際わたしにとっては結構重大な問題。
通勤に要する道のりの間に仕事に入るモードを作る。
通勤時に使う体力、見る景色、聞く音までその全部でもって普段の自分から仕事場の自分へとシフトチェンジを行う。
多くの人に共感してもらえる言葉を選ぶとすれば、いわゆる「ルーティーン」ってやつ。
だれでもひとつふたつはあるでしょ、出がけに靴は左から履くとか、決めてる車両に乗るとか、毎朝寄る店や自販機とかそういうの。
それを飛ばして仕事に入っちゃうとなんとなーく忘れ物をした気持ちになって落ち着かないっていうか。
わたしはあまり自覚こそなかったけど、かなり保守的な人間。
こだわりがあるわけではなく、単に決まった行動を繰り返すことに安心を覚えるタイプ。
一定の時間に動いて、決まった場所で決まった飲み物を買って、という行動にさほどストレスを感じないタイプと言ってもいいかな。
つまり逆に言うとイレギュラーに非常にストレスを受ける。
雨が降ると車で出勤という選択肢になり、運転自体がイレギュラー。現地まで車内というプライベートな空間が保持されることもイレギュラー。通勤時間も普段と異なるし、消費される体力もいつもと違う、イレギュラー尽くし。
現場についていざ仕事、ってなってもまるっきり仕事モードの自分になれていないことに自分で驚くことが多い。
なのでもう、最近はよほどのどしゃ降りでない限りチャリでGO率がぐっと上がっている。
ちいとくらい濡れたところで死にゃしない。モードに入り切れないほうがよほど不快だ。
おしゃれもしなきゃ化粧もしないのでONOFFのあまりない人間だと自分を思っていたのだが、こと仕事に関しては完全にスイッチが存在する。
もともとすさまじく怠惰な生き物なので、OFFだとまともな大人としての振舞すら難しくまったく役に立たない。むしろ役に立つ以前の問題レベル。
どっかでスイッチを入れないと使い物にならない。
制服のある仕事が好きってのはそういうのが少なからず関係している。
戦闘服に身を包むとモードが切り替わるからさ。
もちろん、モードに入ったからと言って使えるかどうかってのはまた別のお話なので、ここでは深く掘り下げずにもにゃむにゃ。
制服着ればスイッチON、てのが出来れば通勤手段なんてなんでもよさそうに思えるが、あいにく今の職場は現場で着替えるスタイルでなく、現地ではせいぜいエプロンして帽子かぶるくらい。
そんな短時間じゃスイッチ入れらんないし、かと言って家からスイッチ入れていくのは難しい。
要するにスイッチを切り替えるのに時間がかかるようになっているのかもしれん。
たまに仕事が終わった後にもスイッチが切れずやたら動きたいみたいなことが昔はよくあったが、近頃はあまりない。
むしろ全開走行できるONの時間が明らかに短くなってきているのがわかる。これがいわゆる「衰え」なのかもしれない。
衰えを自覚しつつ、それでも前線に立ち続けたい身としては「気持ちを作る」時間はとても大切。
ルーティーンを重ねることで、どうにか自分のクオリティを保っている(つもりだ、あくまで)。
だからわたしは雨が嫌いなのだ。
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