華麗なる恋愛遍歴(*恋人=仕事)前編

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以前ちらっと触れたが、わたしにとって仕事は恋。

職場は恋人だ。

 

 

現在は市場の洋食屋に絶賛恋愛中。

ふと立ち止まって足跡を振り返ってみれば、死屍累々華麗なる恋愛たちの轍がくっきりと残っている。

 

 

はじめての恋人はマクドナルドだった。

高校一年。まだ恋なんて知らない、純なわたし。

カレ(=職場)はわたしに社会の全部を文字通り手取り足取り教えてくれた。

 

小学生~中学生の頃「夢はマックのお姉さん」だったので、早々と夢をかなえたことになるな。

初めてお付き合いする相手としては、理想的だったと今でも思う。

目で耳で頭でわかるようになんでも教えてくれて、一緒に楽しめる仲間がたくさんいて、最高に楽しい日々だった、が。

 

このカレは半年足らずで駅前大規模改装工事のためにいなくなってしまった。

 

はじめての恋人が素敵すぎたため忘れられず、大学生になってはじめての彼氏もマックを選んだ。

だが、学校との中間地点でバイト先を選んだため「遠距離恋愛」。

都会のカレはあこがれだったし刺激的で素敵だったが、到底通いきれるはずもなく、三月と持たずフェイドアウトした。

 

 

次の彼は夏場限定、母の紹介でゴルフ場のレストラン。

短期だったが今まで見たことのない世界、触れ合ったことのない人種ばかりで非常にエキサイティングだった。

ここで接客飲食の距離感の楽しさを思い知ったとも言える。

 

 

途中インテリのカレにも惹かれ、塾の講師にも立候補。

学力が足りずバカ露呈しつつも人柄を買われ数カ月勤めたが、どうしても時間帯が遅く生活に合わず、中途半端なままお別れした。

 

 

友人に誘われ住宅展示場の案内係も経験した。

上品で鷹揚で大人っぽいカレだったが、いささか退屈で、超短期のみのお付き合いだった。

 

結局自宅からまあまあ近いマクドナルドにまた舞い戻ることに。

都合マックの彼は3人目だが、カレとは大学卒業まで3年余り続いた。

 

また別の友人に声をかけられ、悪いカレへの憧れもあり、パーティコンパニオンもしたことがある。

バリバリの水業界、こちらは数回で自分には無理だと見切りをつけた。

ただその世界を垣間見れたことはとてもいい経験だった。

 

 

さて大学4年生にもなると、結婚(=就職)を意識してくる。

大学を卒業して就職するのが当時の(今もか)既定路線であり、結婚は当然するべきもの、しなければならないもの、という固定観念がわたしのなかにもあった。

せっせと婚活(=就職活動)に勤しむ日々。

お相手の知名度、収入や休日などの条件を書面だけで見てやたらにエントリーシートを書きまくる日々。

そしてせっせとお見合い会場(=面接)へと足を運んだ。

 

正直、当時は自分のやりたいことをしたいがための就職なんて全然考えられなかった。というよりそんなもんなんもなかったと言っていい。

ただお見合いをして結婚をするのが当たり前、と思っていたし、それに対して疑問を抱くこともなかった。

 

 

で結局、グループとしてはそこそこ大手に所属する、コンピュータ系の会社に内定をもらってわたしの婚活は終了した。

コンピュータなんてまるで興味なかったし、その会社で働く自分に具体的な展望を持てていたわけでもまったくなかったけど、とにかく結婚が決まったことが嬉しかったし、これでわたしもいっぱしの社会人になれる、とほっとしていた。

 

 

だがこの結婚生活はわずか一年余りで終了した。

直接の退社理由はリアルで結婚をしたからであるが、それでも仕事が楽しかったから続けるという選択肢もあったろうと思う。

条件や待遇は悪くなかったのだし。

でもまったく惜しいとも思わずに「結婚するんで辞めます」と言ったのは、やはり仕事が全然楽しくなかったんだろうな。

 

 

書面だけ条件だけのお見合いからはじまった結婚生活は長続きしなかった。

 

 

そしてこれ以降、わたしはカレを転々と変えるが、一度も結婚していない。

この先もする気はない。

 

 

後編に続く(誰得?)

 

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