新型コロナウイルスは「何がわからないのかわからない」のが不気味

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コロナによる騒動が身近で聞かれるようになってからもう2か月以上が過ぎた。

ぼけっとしとる間にあっという間に世界じゅうに広がり、各地で文字通り猛威を振るい、世界ではもうすでに4月16日現在で13万もの人が命を落とした。

 

 

2月ごろの当初は世間も「五輪できるかなぁ」くらいの温度だったと思うし、自身も正直「5月に旅行予定してるけど行けるかなぁ」くらいに思ってた。

おおいにナメていた。

 

 

ナメていた理由は「コロナウイルス」という名前そのものにも少なからずある。

わたしの乏しい知識によればコロナウイルスとはいわゆる「風邪」に分類されている各種ウイルスのうちのひとつの名称だ。

つまり「たちの悪い風邪なんでしょ」という認識だったわけだ。

 

 

そもそも、風邪とよばれる病気に治療薬はない。

このへんのことはぼさっと生きてきた子供時代には知りもしなかったし考えもしなかったので、理解したのは恥ずかしながらオトナになってからなのだが、一般的に言われる「風邪薬」とは根治できる薬ではない。

あくまで熱を下げるとか咳を止めるとかの「対症療法」であって、風邪を完全に治す薬ができたらノーベル賞もの、らしい。

 

 

ちなみに風邪とインフルエンザというのは似て異なるものであるらしい。

インフルエンザに関しては予防接種や抗ウイルス薬(タミフルとかイナビルとか)がすでに現存するので、それほど怖いものではなくなった印象があるが、それでも毎年インフルエンザを直接または間接的な理由として亡くなる人の数は推計だが日本で1万人、世界では25万人~50万人にものぼるという。

 

www.mhlw.go.jp

 

歴史を紐解けば感染症との戦いは壮絶なものであった。

比較的近代でもスペインかぜや香港かぜなんかは名前くらいは聞いたことがある。

香港かぜでは100万、スペインかぜにいたっては4000万もの命を奪ったという。

ちなみに風邪と名前がついているが、厳密にはこれらはインフルエンザに該当するらしい。

 

 

さて、件のコロナウイルスだが。

「なんだかよくわからない」感じなのだ。

 

新型っていうくらいだから未知のものだし、治療法もワクチンも有効な薬もまだない。

情報も錯綜している。無症状の感染者も多くいるらしい。

それ以前の問題で、まず感染しているかどうかを知ることさえ、発症するか、濃厚接触者になるかしないと検査してもらえないのが現状だ。

 

感染して無症状ならそのままずっと無害なのか。

感染後時間が経った後で検査した時に一度かかったことがあったらそれはわかるのか。

一度感染したら免疫ができて二度とかからないのか。

結局そのウイルスは何日くらいでなくなるのか。

症状がなくなったらウィルスは死滅するのか。

あるいは体が慣れるだけで潜伏し続けるのか。

もしそうだとすれば世界中の人間がかかるまでこの恐慌状態が止まらないことになるが。

 

とにかくわからないことだらけだ。

もはやなにがわからないのかに焦点を絞ることすら難しいくらいなにがなんだかわからない。

 

 

感染症、しかも飛沫感染という性格上、それを予防するためには現在行われているような「外出自粛」「対人機会の削減」などしかない。

これだけ人間がひしめいて暮らしてる現代において、出かけるな、人と接するなってのはなかなかに難易度の高い話で、長引けば長引くほど、それこそ経済的な理由で命を落とす人が増えかねない。

 

 

いまの社会にあふれている自粛ムードがなんとなく震災の頃を思わせるとイメージを重ねる人も多いかもしれない。

だが社会的状況としては、いまのほうがはるかにたちが悪い。

 

受けた痛手は比べ物にならないほど震災の時のほうが酷いが、とにかく前向きにがんばろう、いまこそ心をひとつにしてやれることからやっていこう、という姿勢になることでそれこそ国民みんなが同じベクトルで困難に立ち向かうことができた。

現地へボランティアに行き、物資を集めて送り、それぞれがいまいる場所でとにかく経済回して笑顔で励ましあってがんばっていこうぜ!って。

 

 

ところがいまはそれらがいっさいできない。

唯一できることが「家にいること」なのだ。

言い知れぬストレスをためている人も多かろう。わたしも例外ではない。

 

 

さらに言うと、この現状に対する個々人の意識のズレこそがわたしにとってはもっとも不気味なものだ。

 

それぞれの立場の人がいて、新型コロナウイルスという脅威にさらされている事実はみんな同じのはずなのに、それに対する感覚は実に実に千差万別。

 

 

医療従事者の切迫感は言うに及ばず、スーパー、ドラッグストア、各種配送業、公共交通機関や電気ガス水道やゴミ収集などのいわゆるインフラ従事者、役所に政治家、生活必需品の生産にかかわる人などはこれまで以上に業務自体もリスクも跳ね上がる。

飲食や娯楽を提供する人たちは営業自粛で支払いもままならず、いつ収束するか見通しのつかぬ現状で資金繰りに苦しんでいる。

いっぽうでテレワークが推奨されパソコンが売れたり、休校でゲームやドリルが売れたり、出かけない人たちが家で過ごすため出前業界がものすごい活気付いたりもしている。

外食機会がぐっと減っても食べる人が減ったわけじゃないから、そのぶん潤う業種があって当然だ。

スーパーやドラッグストアもものすごい売り上げがあがっているだろう。

激務に対する協力金を従業員に配る店も多いようだが、要するに大入り袋だね。

このご時世でそんな単語使ったらこてんぱんにされちゃうけど。

これまで見向きもされなかったいろんなジャンルの業種にとっても、言い方悪いが、あらたなビジネスチャンスであるだろうことも否めない。

 

 

それぞれの立場によって感覚が異なるのは当然っちゃあ当然なんだが、どう言ったらいいのかな、一方向から「コロナウイルス」というものが攻めてきてるのに対して、人類側の布陣が複雑すぎてなんだかよくわからなくなっちゃってるって言うのかな。

なにと戦ってるのか、攻めてくる敵は待っちゃくれないんだが、うしろからタックル受けたり、あさっての方向に球投げてる人もいたり、あまりに自陣が混沌とし過ぎててどこを向いていればいいのかさえわからなくなっちゃってる。

 

その「自陣側の個々人の温度差」をとても「不気味」に感じてしまう、昨今なわけです。

 

 

大好きなスポーツ業界も軒並み自粛。ライブや映画も延期や中止。テレビも収録がままならず、編集作業もおっつかず、いわゆる生活必需品ではない娯楽の部分は壊滅的と言っていい。

飯屋も飲み屋もパチ屋もゲーセンも麻雀屋もこの騒動をどうやって乗り切っていけばいいのか。コロナ禍が収束したのちどれだけの店が生き残っているかそら恐ろしくもなるわけで。

 

 

大事な人を守るために、家にいよう。

みたいなフレーズが個人的には正直なーんか好きになれないんだが、実際いまできることってなんもない。

無駄な正義感でできもしないことをやろうとも思わないし、リスクは負いたくない、自分と自分の家族だけは無事であってほしいと思う程度にはエゴの強い生き物なわけで。

 

 

みんながそう思えば事態が収束する、って種類の災害ならみんなも我慢するし頑張れるんだろうけど、今回はそうもいかないからなぁ。千差万別すぎて。

ホントに、わからないことばっかりで、何が何だか、どうしたらいいのか、よくわからない。

 

 

 

まだまだまだまだダラダラ書きたいことは山ほどあるのだが、よくわからなすぎて散らかりまくってるので今回はこんくらいで勘弁してやろう(誰に言ってる)。

 

 

ともあれ、もともと引きこもりの家虫にとってはおうちで過ごすこと自体はさほど苦ではなく。

ありがたいことにたいして平時と変わらぬ暮らしを楽しんでおります。

 

 

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