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約束の行方

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自慢するつもりはまるでないし自慢にもなりゃしないが、高校当時の夏休み、わたしのスケジュール帳はけして大げさでなく予定でぎっしりだった。

 

 

部活やバイトに加えわたしは宗教活動も忙しかったが、その合間を縫って1日に2組も3組もの人々と会って遊んでいた。

遊ぶと言ってもそこは田舎の高校生、せいぜいカラオケやらビリヤード、買い物にゲーセン、あとはファーストフードで何時間もダベるくらいのもんだ。

 

小5で引っ越した家が嫌いなこともあった。

家族が嫌いだったわけではない。家が嫌だった。

暗くて狭くて、居るだけで陰気に病気になりそうな家。早く出たくて仕方なかった。

高校以降は家ではほんとうに晩飯食って寝るだけの暮らしだった。

 

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当時熱心だった宗教活動上、友人はひとりでも多いほうがいい。

 

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半分はそれへの義務感、あとの半分は単純にさみしがりの人好きだったのだろう、とにかく誰かと一緒にいたかったし話していたかった。家にいるわずかな時間すら、ほんといっつも誰かと長電話していた。

 

 

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そういった要素が手伝って当時のわたしのスケジュール帳はびっしりだった。

朝部活、そのあと中学の友達グループAとカラオケ、昼に別の友達Bと飯を食い午後は宗教の集まり、そのあと高校の友達グループCと買い物、夕方からバイト友達グループDと晩飯、みたいな毎日。

同年代と比較しても友達は相当多いほうだったと言って差し支えないだろう。

 

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でも、ふと思ったんだよ。

 

 

いまでこそ一人一台携帯電話(っていうかこの呼び名いつまで通用すんだろ。かといってスマホってひとくくりに言っちゃうのも抵抗あんだけど…)で24時間いつでも連絡可能だが、わたしの高校当時はまだまだポケベルさえ普及していなかった。

 

え、じゃあ予定ってどうやって立ててたんだろ?

いやそりゃ部活やバイトやってのは普通に学校行くのと一緒だから決まった時間に決まった場所に行けばいいけどさ、友達とどこどこ駅で何時に会う、って予定をそれこそ1か月も先までびっちり入れてたわけで。しかも隙間時間に詰め込むように。

毎日会うような相手ならまだしも、別の学校へ行ってるコとか、どうやって予定決めてたんだろ?

唯一の連絡手段である自宅電話が当然そのツールなんだけどさ、ひたすら家にいないわたしは夜帰宅してから家族から「誰々さんから電話があった」って聞かされる。

でも遅いと折り返しの電話なんてできないし、自宅に誰もいないことだってしばしばあった。

 

 

つまり、むしろ、だから「スケジュール帳がいっぱい」だったんだろうな、と。

 

街中で駅前で久しぶりの友達とばったり会う。

今みたいに気軽にラインするねーメールするねーってできないから、次いつ会えるかなんてわかんない。

だからその偶然を逃さないように、その場で無理やり約束をしてたんだろうと思われるのさ。

 

 

便利になったからこそ結べないご縁を、不便ゆえの情熱でたくさん結んでいたんだな、といまさらながら認識した。

わたしにとって、高校3年間が人生の中でもっとも忙しかった時期だ。

ひとりでも多くの友達と会って話して遊ぶことこそわたしの人生の義務で使命で喜びだった。彼氏ができてもその扱いはその他友達と同程度かそれ以下だった。

その後はむぺむに出会い、生活は一変するわけだが。

 

 

いまじゃ1か月はむぺむ以外の誰とも会わず話もしない、なんてのもザラだ。

我がことながら、とても同一人物とは思えない。

 

 

当時の自分を唾棄すべきものだと思ってるわけでもないし、今の自分を嘆かわしく思うわけでもない。

わたしは人生の定量ぶんをはるかに超えた友達づきあいを当時していたと思うし、いまはあきらかに水準を下回った暮らしをしている自覚はある。

 

ただ、それらはいずれも「通信の驚異的発達」と無関係ではないのだと今改めて認識した。

 

 

昔は「こんなチャンスなかなかないから!」と予定を詰め込む。

今は「いつでも連絡すれば会えるから」とあえて約束をしない。

 

 

便利になったことは間違いないが、そうして約束をしなくなると結局会うチャンスを逸することは多い。

いっぽうで連絡手段があればこそ会うことが、そもそも出会うことが叶った縁もいくらもあるわけで。

 

 

どちらがいいとか悪いとかではもちろんない。

ただ、時代は流れているんだな、と自分のまっしろなスケジュール帳を眺めてぼんやり思った。

 

 

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