TOP絵は使い回しのカット的落書きで、本文は過去ログから手を入れずそのまま移植。
だいぶ昔に書いたものなのでいろいろヒドイですが薄目でお読みくだされば幸いです。
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アタシは運動が特別好きでない。
体力があるわけでもなし、運動神経も人並み。好んでスポーツ大会だのマラソン大会だのに参加するような健康志向派でもない。
仕事と家事のほかはインドアな趣味ばかりのアタシ、さぞ運動不足でブクブク肥えるかというとさにあらず。
アタシは結構、無意識に運動しているらしいのだ。
時間ギリギリのときはもちろん、全然余裕ってときでもアタシはかなりの確率で走っていることが多い。
目的や目的地がないときはのんびり歩いているのだが、誰かと会ったりどこかへ行ったり「~しなきゃ」という時間的制限が設けられている場合、気付くと走っている。
文字通り時間に追われている。
たとえばゴミ捨て。これはほぼ毎日。
ゴミ捨て場までせいぜい150メートル、この短距離をゴミ袋抱えて走る走る。
ゴミを置いた後は手ぶらだからほぼ全速力ダッシュだ。
出勤。職場のスーパーは近所なので距離にして400メートル程度、これも毎朝ギリギリまで頑張るため8割がたダッシュ。しかもしょっちゅう忘れ物をするため400×3ダッシュなんてこともしばしばある。
帰り道だけは荷物が多いのでのんびり歩いているが。
ちょっと煙草を買いに行くのでもなぜか走る。まるで急ぐ必要なんかない、そこまでニコチン中毒で早く吸わないと死ぬってわけでもないのに、自販機へダッシュ。
購入後もダッシュだ。息切らしながら玄関のドアを開けてる。
こうして見ると一体何なんだってくらいアタシはよく走っている。
そういえば学生の頃だってOLの頃だって、電車やバスに乗っている以外のときはほとんど走ってた。駅の階段2段とびが日課だったな。
仕事中でも店の中をよく走る。お客さんにぶつかりそうになることもよくある、ダメな店員だ。おそろしく落ち着きがない。
「歩く」ことを目的としている以外はあくまで「移動手段」、そんなことに費やす時間をもったいないとでも思っているのだろうか。
まわりの人間から「あの人は何をそんなに急いでいるのだろう」と不審がられながら、アタシは今日も走る。