TOP絵は使い回しのカット的落書きで、本文は過去ログから手を入れずそのまま移植。
だいぶ昔に書いたものなのでいろいろヒドイですが薄目でお読みくだされば幸いです。
父存命中の話。
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わたしは父を尊敬している。
よく常識をわきまえ、人生経験をわたしの想像もつかぬくらい積み重ね、よくも悪くもわたし(と兄)を一人前に育て上げてくれたくれたことにも感謝している。
文句だって、ホントない。
そう、アレさえやめてくれればさ。
父は齢70の声を聞く歳になるが、異常に肌がつるつるだ。
つるつるというよりてかてか、ぷるぷる、色白なデコの辺りは後光さえさしている。
これは多分、アレのせい。
父は無類の栄養剤マニアなのだ。
一月に目の玉飛び出るくらいの額を栄養剤につぎ込む。
わたしが幼い頃は割りと病弱だったため、不幸にもこの煽りをもろに食らうことになった。
最初はクロレラだった。
一日30錠とかありえない量飲まされる。
まあでもこれは、錠剤だったしお味のほうも葉野菜ってかんじだったので、実害はなかったといえる。
次に父が自信満々でわたしに与えたものは、プルーン。
思わず殺意を覚えそうな笑顔で中井貴一がCMやってるあれ。
経験者はわかるだろうが、あの液状のプルーンてのは思いのほかまずい。
ものすごいもたれ方をする。
父はスプーンでそのどろっとした液体をわたしにほとんど無理やりなめさせていた。
一日やっとの思いで「気持ち悪い」と訴えたらぱたりとやめた。
そんなお茶目な父が嬉々として取り出した次なる最終兵器が、「赤まむしの粉」。
…っていうか、小学校中学年のわたしにそれを飲んでどうしろと?
父はいまだに栄養剤まみれの日々を送っている。
まあそれが要因になって長生きできるのなら悪くない。実家へ帰るときは栄養ドリンクの一本でも土産に買っていってやろうと思っている。
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はむぺむも健康食品大好き