【余命宣告】嵐活動休止宣言【引退と第2の人生】

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大相撲初場所をテレビ観戦中、関脇玉鷲の初優勝が決まったときにニュース速報のテロップが流れました。

【関脇玉鷲が初優勝】

 

よかったねえ、と思いながら相撲観戦を続けているとまたもやニュース速報が。

 

アレ?玉鷲優勝ならさっき流したよね?また速報なの?と思ったら

 

【人気アイドルグループ嵐が活動休止発表】

 

エー?なにそのタイミング?

 

 

というわけでわたしひとりでなく文字通り日本中がビックリしました。

 

 

人気絶頂アイドルグループからの突然の「事実上解散、および引退」の「活動休止宣言」。

もちろんリーダーの大野君以外は休止以降の個々の活動も精力的に行っていくのでしょうけど、アイドルグループとしては言葉こそ柔らかく「休止」だが、会見などを見る限り、再開は容易ではないだろね。

 

当人たちの意識ももちろんだけど、「アイドル」という枠で見れば後輩たちもあとがつかえている。先輩たちはどんどん次のステージに進んでいかないと、一般企業の年功序列よりめんどくさい羽目になる。

 

 

去年には安室奈美恵の引退が世間を賑わした。

彼女の「引退」という決断には、世の中は妙に理解を示したというか、泣き叫んで引き止めるとかファンを置き去りにするのか、とかいうふうに言われることは少なかったように思う。

それはいったい何による差なんだろう。

彼女がアーティストで、嵐はアイドルだからなのかな。

 

 

ここで引き合いに出したいのはスポーツ選手。

 

キングカズみたいな例外はべつとして、もちろん個人差はあるが、多くのスポーツ選手はだいたい平均して35~40歳くらいで「引退」を迎える。

年若い頃からそれだけにひたすら邁進して公私とも捧げて、走って走って、もう限界まで走りぬいたと思える年齢がそのくらいなのだろう。

おなじように若い頃からその世界で自分を犠牲にして走り続けてきたミュージシャンやアイドルと、アスリートとの差異がわたしには見つけられない。

おなじようなものだ。

引退、していいと思う。

 

 

一般のサラリーマンたちが60歳で定年を迎えてから過ごす「セカンドライフ」が、そうして短期間で超人的に燃え尽きた人たちにはだいぶ早く訪れる。

 

一般的な暮らしをしている人でさえ、「四十にして惑わず」、だいたい40歳ころには人生のターニングポイントがやってくることが多い。

セカンドライフとまではいかずとも、人間をやっている時間が一定期間過ぎると「生き方」を見つめなおしたり立ち止まったり、大きく舵を切ったりする瞬間がやってくるものだ。

嵐のメンバーも、そういったところにさしかかったのだろう。

 

 

活動休止まで残り2年、このタイミングでの発表をメンバーたち自身「誠意」と表現していた。

それは誠意だと感じると同時に、とても「残酷」にも思える。

それでも、休止を発表することで自分たちが負わねばならないリスクと心の準備をする時間をファンに与えることをはかりにかけた上で後者を選択したのは、彼らの誠実さゆえなんだろうな。

 

より現実的な視点で言えば、急にやめることと比較すると、事前発表することによってスケジュールが組めるため、各方面にいっさいの迷惑がかからない。

そういうところも、アイドルやタレントというよりは、ホントに「ちゃんとした社会人」なんだな、と非常に高く評価できる。

 

 

「残酷」の内訳に関して。

余命2年ですって言われるのと、2年後になんの前触れもなくいきなり死なれるのと、どっちがいいかって話で。

正直いきなり逝ってくれた方がラクな気もするけど、実際は絶対そんなことないってわかる。

知ってるか知らないかってただそれだけで、後悔、心残りの総量にものすごい差が出るからさ。

告知を受けてから別れまでの期間苦しむか、別れた後に押し寄せる後悔の波でさらに苦しむか。

 

言うまでもなく「毎日後悔なく」生きられれば理想だが、人間なかなかそうもいかない。

あとでやればいいや、明日言えばいいや、来週会えばいいや。

だれだっていつかは終わりの日が来るわけで、言うなれば余命80年とか40年とかなんだけど、期限が区切られて締切が近づいてくるとヒトは慌てて努力したりするもので。

生きるってこと自体がとても幸せで、とても残酷だな、とあらためて思う。

 

 

 

格別好きなわけでもないけど、国民的アイドルグループだったことは間違いない嵐。

とてもバランスのいい、それぞれに自立した5人が同じベクトルを向いて、なによりすべての事柄と誠実に向き合ってここまで走ってきたんだという印象がある。

 

のこり2年、本人たちやファンのみならず、日本中に「嵐は最高のグループだったよ!」というすてきなインパクトを残すためのラストスパートを楽しみに見守りたいね。

 

 

 

5人でいられないなら活動を止める決断をした嵐。

4人でも走り続けることを決めたTOKIO。

 

 

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どちらの決断が正しいとか間違ってるとかではなく、彼らは彼らなりに悩み苦しみもがきつつも人生を生きているんだなと思うと、いわゆるアイドルグループを見る目も少し変わってくるってなモンです。

 

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