もう野球の話はしばらくいいかなと思ってたんだけどさ。
きのう野球日本代表対台湾戦をテレビ放送してたから見た。
そんなに興味あるほどでもないから、見るともなく見てたんだけど。
打たれまくって6失点。お味方のバットは鳴かず飛ばずでこりゃダメだわ、と諦めムードで観戦していたら、9回表、カイキャノンが炸裂したあたりで、幼少期からさんざ聞かされてきた懐かしいフレーズが。
「試合の途中ですがこのへんで失礼します、さようなら」
オイィィィ!
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はむぺむの帰宅後にきょうの試合の概要を解説。
いやーひどかった、9回表で0-6、ボロ負けの様相でテレビ中継が終わった、と報告してたら。
ニュースで
「9回裏猛追も及ばず、5-6で惜敗」
みたいなのやってて、思わず目を疑ったよ。
おま、それ一番いいシーン微塵も放送できてないじゃん…
なんかもう…!
まあね、世の中野球好きは数を減らしてるのはわかるよ。
ただでさえもともと野球中継延長のせいで番組放送時間が大きく乱れて、その後の番組を楽しみにしてる人たちからボロクソに言われてたし。
そんなに好きなら球場行けよ、だし、いまどきなんざ見たけりゃ専門チャンネルでもなんでも入ればいい。
そうすりゃ終了時間なんて気にせずちゃんと最後まで見られる。
そりゃまあ、そうなんだけど。
いまどき見ようと思えばいくらでも手段はあるよ、地上波なんざ見ないでも。
でもさ、そういう問題じゃなくね?
昔っから思ってたんだけど、スポーツ中継の試合途中で放送が終わるのって、映画のクライマックスシーン間近!ってときに
「映画の途中ですがこのへんで失礼します、続きはDVDで!」
って言ってるようなもんだよ、マジで。
昔は実際それでまかり通ってた。
19時から21時の枠で、中継延長は21時24分か54分まで。
あわててラジオ用意して続きを聞いてたもんだ。
なんだかんだ言って市民権持ってたし、ファンも多かった。だから延長も最大54分まで可能だったりしたわけだけど。
だけどこれだけメディアが多様化して、国民の興味自体も多様化してくると、もはや誰もナイター中継なんざ望まない。
だっておのおの好きな人は勝手に契約して見ればいいからさ。
もはや地上波がスポーツ中継をやる意義が薄れてるし、もっと言えば地上波自体オワコンなんだよ。
それなのにテレビ離れも野球離れも進んでいるこの現状で、たまに盛り上げムードでイベント的に放送する野球中継が、クライマックスシーンも見られないグダグダの中盤だけ放送するってなあどういう了見よ。
もう地上波も野球も嫌いになってくださいって言われてるような気さえするわ。
やらないならはじめからやらなきゃいいよ。期待しないから。
でも放送する以上は楽しんで期待して見るじゃない。とりあえず腰掛程度にやるだけやっといて中途半端でおっぽり出されるってのが何より我慢ならんのさ。
やるって決めたならもちょっと気合い入れて、放送時間が大幅に余るくらい腹くくって放送してくれ。
余った時間埋めるくらいはそう難しい話でもないだろ。
もう地上波に期待なんかしない、と何度も言い聞かせてきたけど、毎度放送があるたびにちょっとワクワクして見てる自分がいる。
地上波のメリットってつまりそういう部分もあって、わざわざがっちり用意して見るほど好きじゃないし興味もなかったけど、見たら案外面白いんだよね、ってモノに出会えるきっかけになるからさ。
サッカーとかボクシングとかは時間が決まってるからテレビ的には放送しやすいけど、野球は扱いが難しいってのもわかる。2時間半で終わるときもあれば6時間近くなるときもあるからね…。
それでもやっぱり、クライマックスシーンが見られないとわかってる映画なんて誰も見ないよ。
それどころかラストシーンがわかんないんだからダイジェストですらない。たちが悪い。
それならいっそ頭ぶった切って21時からとかの放送枠でいいよ。それまでに試合終わってたら中継はなし。正直それのほうがまだマシに思える。
もう本当にこの先、地上波で放送される野球は姿を消していくんだろうな。
久しぶりに中継途中でぶった切られて、あわててラジオを用意してた日々を懐かしくも切なくも思い出していたわけです。