毎日毎日ご飯を作るのもターイヘン。
今からどこかへ食べに行くのも億劫。
じゃあ出前を取ろう。
というのは我が家で時々繰り広げられる三段論法なんだけど、いざ何を取るかとなるとその選択肢はたいへん狭い。
寿司かピザ。ちょっと変わり種でたこ焼きか釜めしか。中華は頻繁に電話出なかったり休みだったりするし、ガストもあるけどちょっとなあ。
定番のメニューリストを広げて悩んでいたが、昭和脳のうちらもはたとネットの存在に思い当たる。
そうだ、ネットならいままで知らなかった何かに出会えるかも。
実際こないだもそれでチケットゲットしたしな!
さっそく検索すると出前館に行きあたった。
おお、なるほど。住所を入力すると配達可能範囲にあるお店が一覧で見られるわけね。よくできてるねえ。
とはいえ見慣れた店ばっかだなあ。なんかいままで知らなかったやつないかな…とページを繰って行くと。
ビバパエリア。
「本格パエリアをご自宅で!宅配パエリアのビバパエリア」
ほほう、パエリアね!いいじゃない!よしゃこれに決定!
ネット上で手続きを済ますと承りましたメールが到着。
電話に慣れている昭和世代はなんだかちょっとドキドキ。
ホントにたったこれだけで来るのー?
待つこと40分、チャイムの音。おおホントに来た来た!
がちゃりと扉を開けると、配達のお兄さんが立っていた。
彼のかぶっている帽子には「PIZZA-LA」の文字が。
え、えー?えーと?ピザは頼んでないけど…?
彼が取り出した品物はちゃんとパエリアでした。
え、えーと、どういうこと?そういうこと?そういうことなの?
内心千々に乱れたがとりあえず会計をして無事受け取った。
それらしいパッケージ。
中身はちゃんとパエリアでした。
思ったよりおいしかったよ!これならまた頼む!
一緒に頼んだサイドメニュー各種もうまかった。
スープもよかった。
配達のお兄さんがレシートと一緒に渡してくれたチラシは間違いなくピザーラのそれ。
そのメニューをすみずみまで探すがパエリアのパの字も載っていなかった。
どういうことなんだこれ。いやつまりそういうことなんだこれ。
なんとも不可思議な体験でした。
パエリアはとってもおいしかったのでまた頼みたいけど、紙媒体がない以上ネットからしか注文できないってことだよな。
ってことは、ネットを使わない人は永遠にこのパエリアの出前にたどり着くすべはないわけだ。
なんかそう考えると、世の中のいろんなアレコレも心なしか愛おしく見えてくる気がする…のはわたしだけか?